本当の『魔法』

 人生そのものを『詠唱』し、『代償』とした魔法。



次元決戦演算『先譚』(ディメンション・グラディエイト・リアライズ)

術者:零守護者 『次元の理を盗むもの』 相川渦波
『僕は全ての罪過を償うと誓う』 『この世の終わりになろうとも必ず』
『僕にみんなを救わせてくれ』
 知覚できる次元の数を一つ増やし、『限定空間内の未来予知』を行う次元魔法。
 確定した未来を視ることはできず、様々な可能性を先に知ることができるというのが、この魔法の正確なところ。その中から最善のものを選び、その最善の未来に至るための方法を知る。それがこの魔法の力である。
 渦波の情報処理能力の低さのせいで、視ると決めた人たち以外の未来はまるで拾いきれず、見ると決めた空間以外は隙だらけ。魔力の高い相手は読み辛く、気まぐれや思いつきで動く相手だと、見える可能性が多くなって効果が半減してしまう。それでも尚強力な魔法であることに間違いは無いが、過信は禁物。
 308話にて進化し、『未来』の視界を得ながらも、『現在』の視界も得られるようになった。
 非常に強力な魔法だが、あくまで『相川陽滝の兄の魔法』であり、本来の渦波の本当の『魔法』とは別であることが示唆されている。

次元決戦演算『前日譚』(ディメンション・グラディエイト・リコール)

術者:零守護者 『次元の理を盗むもの』 相川渦波
『未来といまは繋がれ』 『いまと過去は繋がれる』
『いつしか、世界が僕を想起するときが訪れるまで』
 渦波が対守護者用に編み出した、『過去視』を行う次元魔法。
 使用された魔力がどのように消費され、どこに消えていてるのか、使用者の渦波でさえ厳密にはわかっていないが、魔力を失うと同時に、代わりに記憶を得ることだけは確かである。
 非常に強力な魔法だが、あくまで『相川陽滝の兄の魔法』であり、本来の渦波の本当の『魔法』とは別であることが示唆されている。



亡霊の一閃(フォン・ア・レイス)

術者:三十守護者 『地の理を盗むもの』 ローウェン・アレイス
『私は世界を置いていく』
『拒んだのは世界が先だ』 『だから私は剣と生きていく』
 スキル『感応』のままに、鍛えた身体の示すままに、ただ剣を振りぬく技。剣の終着点。
 別の次元へとえぐりこむ、閃光さえ見ることの叶わない、認識外からの一閃。回避不能で防御不能の即死魔法。
 一切魔力を使わず、その身の技量と『代償』だけで行使される、『理』を外れた次元魔法。

親愛なる一閃(ディ・ア・レイス)

術者:相川渦波 & グリム・リム・リーパー (三十守護者 『地の理を盗むもの』 ローウェン・アレイス代行)
『私は世界を置いていく』
『世界が拒んだ剣は』 『私たちが受け継ぐ』
 渦波とリーパー、ローウェンの親友である二人がそれぞれの知るローウェンを共有し合ってローウェンの詠唱を代替し、足りない分をローウェンの人生を捻じ曲げて親友の存在を世界に訴えることで補い構築された、《亡霊の一閃》とは似て非なる一閃。
 リーパーが次元魔法で『道』を開き、その『道』へと渦波が剣を振るう共鳴魔法。



王■落土(ロスト・ヴィ・アイシア)

術者:四十守護者 『木の理を盗むもの』 アイド
『自分は唯一人、名も何も無き童の魂』
『迷い子は世界に導かれ』 『逆光の果てまで駆け続けた』
 本来は共鳴魔法として使われるはずの魔法を強引に一人で使っている為か、予備動作が非常に大きい。
 六章で本人が使った際は、その隙を突かれて渦波に両腕ごと斬られてしまい、未発動に終わってしまっている。アイド自身この魔法は囮として用いており、最初から防がれると予期していた。
 最終章陽滝戦で渦波が使用。姉の帰還を待ち続けるだけだったアイドの人生に沿い、「帰る場所を守り続ける」ことに特化した魔法であり、陽滝の《リプレイス・コネクション》による空間そのものの別世界への移動を防いだ。
 ローウェンの魔法と同じく、魔力を消費しない類の魔法である。

■道落土(ロード・オブ・ロード)

術者:五十守護者 『風の理を盗むもの』 ロード・ティティー
『この身は地獄路を疾走する魂』
『童を堕とした世界のことを』 『この地の底で怨み続ける』
 【自由の風】によって風のトンネルを構成し、狭い『道』を作り、ロードの方から強風が吹きつける。対象を選ぶことすらできず、ロード本人ごと逃げ場を塞ぎ、『道』を落ちるしかなくなる、回避不能で防御不能の即死魔法。
 本来ならば、これは共鳴魔法として使われる魔法であり、ロードは二人で使うべき共鳴魔法を強引に一人で使っている。そのため、『道』の魔法と『流星』の魔法の間に、とてつもなく大きな隙ができてしまっている。
 『道作り』の魔法。

桜童楽土(アイド・エンド・ティティー)

術者:四十守護者 『木の理を盗むもの』 アイド & 五十守護者 『風の理を盗むもの』 ティティー
『この身は地獄路を疾走する魂』 『童を堕とした世界のことを』 『この地の底で怨み続けた』
『自分は唯一人、名も何も無き童の魂』 『迷い子は世界に導かれ』 『逆光の果てまで駆け続けた』
『けれどいま、二人の童の道は交わった』
『吹き荒べ、翠風』 『我らが姉弟の道を刻め』
『咲き誇れ、白桜』 『我らが姉弟の道を彩れ』
『ここが白翠桜風の世界ぞ』 『舞い散る花に、さあ見蕩れ』 『自由が庭の輝きに、さあ眩め』
『これぞ、我らが姉弟の辿った道』 『我らが人生の辿りつく懐かしき故郷』 『我らが我らである証明』
『いま、こここそ、我ら姉弟の至る終わりの故郷』
 アイドとティティーの共鳴魔法。
 ティティーが【自由の風】で辺り一帯を分解していき、アイドが自身の育む魔力によってそれらを再構成していき、世界を姉弟の故郷に塗り替える。内部では姉弟の魔法が極限まで増幅され、敵対者の魔法が極限まで減衰される。
 未完成だった二つの魔法、『道作り』の《■道落土》と『故郷再現』の《王■落土》を合わせて至った、世界最高の帰還魔法。



代わり生る光(リリーライフ・ノースフィールド)

術者:六十守護者 『光の理を盗むもの』 ノースフィールド・フーズヤーズ
『私は旗を掲げる』
『世界は光に満ちたが』 『旗手は影に呑まれていった』
 ノスフィーの光の精神干渉か『魅了』の影響下にある者たちから『経験値/魔の毒』を横取り/治療し、国中の『魔の毒』を光に換えてその全てを手に持った旗に吸い込む。
 自分を犠牲にして、国を――世界そのものを治療し、その『代償』でレベルが人の限界も守護者の限界も超えて、さらなる高みに近づいていく。
 ノスフィーの『代わり』になるという特性を極限まで利用した魔法。おそらくは使徒シスが最初に考えていたノスフィーの運用方法――『光の理を盗むもの』による人々を蝕む『魔の毒』の収束。

代わり亡き光(ノーライフ・ノスフィー)

術者:六十守護者 『光の理を盗むもの』 ノスフィー・フーズヤーズ
『いま、私は旗を捨てる』
『世界の祝福は要らない』 『私こそが生まれぬ命を祝う光となる』
 ノスフィー自身が魔法となって、対象の死を『代わり』に負い続ける、『不老不死』の魔法。
 それは彼女の人助けばかりだった人生の答え。その究極の蘇生魔法は絶対不可避。
 なぜならば、その効果範囲はノスフィーの魔力が届く限り全て。無差別に不可避の光を放つ。
 発動している自分自身さえも例外ではない、必ず生かす不死の魔法。

逆さ湖月の夢呪い(インヴァーテッド・ラグネクオリア)

術者:階層なし 『月の理を盗むもの』 ラグネ・カイクヲラ
『私は幻を追いかける幻』
『世界に存在さえもできない』 『私は湖面に浮かぶ掬えぬ月』
 無差別に不可避の反射光を放ち、それを浴びた全ての事象を例外なく『反転』させる、『反転』の極致。
 生という概念を死に『反転』させるそれはまさしく、必ず殺す即死の魔法。ラグネの人殺しばかりだった人生の答え。
 発動している自分自身さえも例外ではない、他殺と自殺の同居した心中魔法。



生きとし生ける赤(ヘル・ヴィルミリオン・ヘル)

術者:七十守護者 『血の理を盗むもの』代行者 ファフナー・ヘルヴィルシャイン (『血の理を盗むもの』 ヘルミナ・ネイシャ代行)
『空に爪を突き立て、私は世界を掻き切った』
『見上げて瞠れ。いま肉裂いた空から、血の雨を降らせる』
 ファフナーの手の平から『ヘルミナの心臓』が落ち、落ちながら変質していく。魔法によって地面に広がる血液が心臓に吸い付くように立ち昇って被覆していき、過多な彫刻のなされた真っ赤で細く歪な十字架に変わる。
 その大きさは約一メートル半。《ディメンション》によると一メートル四十九センチ二ミリと、女の子の背丈ほど。見ようによっては片刃の剣に見えないこともない。血で被覆され形を変えようとも、未だに人の心臓であり、脈打っている。
 これこそが『ゴースト』のモンスターであるファフナーの核――命であり、ファフナーが代行している『血の理を盗むもの』そのものでもある。故に、これを砕けばファフナーは終わる。
 赤い十字架のアクセサリー状にもできるこの剣に付けられた傷は、【二度と元には戻らない】。



雪底の氷、流るる日を(ヘヴンフォール・ニブルヘイム)

術者:百守護者 『水の理を盗むもの』 相川陽滝
『いつか、希望が見つかる』

『生の始めに冷え、死の終わりは凍る』
『私は私独りで終わっていく』 『世界に触れることもなく』
 陽滝自身の『生まれ持った違い』を『静止』させる魔法。
 十歳前後の頃、元の世界での兄との魔法の鍛錬の終わりから失敗魔法として発動し続けており、陽滝の思考と精神を『静止』させてきていた。
 最終章にて《私の世界の物語》の影響下で完成し、「『魔の毒』を吸引する体質」を完全に『静止』させても、思考や精神までは止まらない本当の『魔法』へと昇華する。
 かつて彼女が願った通りに希望を間に合わせたこの魔法は、《陽が為に癒す虹冠》によって役目を終え、解除されて溶けていった。

陽が為に癒す虹冠(フーズ・ヤーズ・ティアラ)

術者:ティアラ・フーズヤーズ
『――始まりは冷たくなかったし、終わりも暗くなんかない――』
『――たった独りで終わらせない。陽滝の傍には、ずっと私がいる――』
 ティアラの人生そのもの。陽滝の為だけの回復魔法。
 《雪底の氷、流るる日を》を解除し、陽滝の『生まれ持った病』である「『魔の毒』を吸引する体質」を治した。
 他の本当の『魔法』の詠唱には「世界」が入り、「あなた」とルビが振られているが、この魔法の詠唱には「世界」が無く、「陽滝」に「あなた」というルビが振られている。

私の世界の物語(テイルズ・ラストティアラ)

術者:ラスティアラ・フーズヤーズ
『私は世界が愛おしい』
『物語は終わらない』 『ここで私は優しい夢を見続ける』
 本の『魔法』を信じる魔法。魔法に特化した魔法。
 利用され続けて、使い捨てられて、死にいく運命にあっても、魔法《ティアラ》を信じ続けた人生そのもの。
 陽滝との最後の戦いで渦波が使用した際は、『場の魔法の強化』が起こっていた。またこの際、ラスティアラの「相川陽滝を救いたい」という願いが指向性を生んでおり、陽滝の一部の魔法が効果対象から外れたり、陽滝の『魔法』からスキル『読書』だけが残ったりしている。

  • 最終更新:2018-11-26 03:06:24

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード